高齢社会を迎え、糖尿病・心疾患など多彩な併存疾患を有するがん患者は増加の一途をたどり、切れ目のないがん医療を支えるには日々進化するがん治療に精通し、且つ、広い視野と質の高い実践力をあわせ持った人材を育成していくことが強く求められています。

 帝京大学は都市における診療拠点病院として、地域医療の中でがん診療のリーダーシップを発揮してきました。また、総合内科診療を基盤としたネットワークづくりにも積極的に参画し、患者さんに最良の医療を提供できるよう取り組んでいます。

 本事業では、がん診療における専門性を理解し多様化する都市型がん地域医療を担うことのできる次世代のがん医療人リーダーや患者・家族に質の高い支援を提供できる医師の養成を目指して、大学院やインテンシブコースなどさまざまなコースや取り組みを行っています。また、連携4大学の総力を結集し、がん地域連携体制の強化、さらには日本のがん医療の発展に大きくつながることを目指し人材育成を行います。

 

 

 

 東京都では、がん患者はその生活背景や就労などの個別性が高い中、とりまく社会では高齢化が急速に進んでいます。このような都市特性の中で、臨床教育を専門とする施設で連携を取り、多様でかつ急速な変化に対応できるがん医療の人材の育成に取り組んでいます。治癒を目指した分野に並行し、患者のWell-beingを支える医療分野である緩和医療を整備していくことは、医療側に留まらず、患者のセルフマネジメント力の向上など、その内面性にも大きな影響があります。

 帝京大学では、地域でがんを診る総合医や臨床試験リーダーの養成コース、専門的手技実地体験コースに加え、日本にはまだ数少ない医学部緩和医療学講座を開設し、「専門的緩和医療医師養成コース」として緩和医療の専門医と学位修得を目指す大学院コースや「基本的緩和ケア医療人養成コース」(インテンシブコース)といったカリキュラムを組み、大学基盤を持って教育に当たっています。すでに2名の大学院生が学び、インテンシブコースの地域の多職種が活発に大学に訪れています。また、市民啓発活動として、市民対象の会に加え、小学生対象のがん教育を開始しています。