平成28年2月6日(土)、連携大学合同公開シンポジウム「多職種チーム医療における意見の違い・対立をどのように調整するか~より良い意思決定支援を目指して~」を、東京女子医科大学・弥生記念講堂にて開催しました。

 医療は高度化・複雑化し、患者様・ご家族の安心・安全な医療を求めることや、質の高い医療を求める意識も高まってきています。特に、がん医療の発展は目覚しく、多岐にわたる治療の選択肢やケアの方針を巡って、さまざまな意見の違いや対立が交錯することが少なくありません。更に、医療専門職による「チーム医療」は重要なテーマになっており、多様な職種が協働・連携することが求められます。しかし、受けてきた教育背景も役割も異なる人たちが、意見交換をするため、価値観の対立が生じることが少なくありません。十分な論議が交わされることは大変望ましいのですが、感情的な意見のぶつかり合いになるとチームでの成果が挙げられず、中にはスタッフが疲弊してしまう場合もあります。

 このような状況において、意見の違いや対立をどのように調整したら良いのかを考えることをテーマとしました。まずは、「信念対立解明アプローチ」を開発された京極真先生から、その基本的な考え方や実際の内容をご講演いただきました。シンポジウムでは、意見の相違がある事例を提示し、内出容子先生(リエゾン医師)、渡邉直美先生(がん看護専門看護師)、村本ゆう子先生(医療ソーシャルワーカー)より、それぞれの立場から事例へのアプローチをご発表いただきました。その後の全体討議では、信念対立解明アプローチにおける介入について討議し、スタッフ間や患者・家族間での情報の差が生じている場合の、介入方法について討議しました。また、コミュニケーションにおける配慮と遠慮の違いも論議され、配慮をもってコミュニケーションをとることの重要性も検討されました。